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2020年04月16日ブログ プロの家づくりコラム

食洗器を使わないなんてもったいない!フル活用できる製品教えます

こんにちは、兵庫県たつの市のADHOUSE岩佐です。
今回はプランニング中の奥さんからよくいただくご質問「食洗器って本当に使いますか?」についてお答えしたいと思います。

食洗器って便利なはずなのになぜこんな質問があるのか・・・不思議ですよね。
ネットを検索すると「結局使ってない」「自分で洗ったほうが早い」などの声が多くひっかかってきます。
今回の調査データはベルメゾン生活スタイル研究所がアンケートを2,230名の女性を対象に生活意識を調査した「ウーマンスマイルレポート」を使用させていただきました。
新築を建てる時だからこそ失敗なく選んでいただきたいので、私なりのお勧め食洗器選びのポイントをお伝えできたらと思います。

「食洗器はドイツ製を選べ!」

日本はそもそも食洗器の導入率が他の先進国と比べて多くありません。
家に食洗器がある人でも4人に1人は使っていないというデータもあります。

その理由の1つと言われているのが、日本の食器の種類の多さ
形・デザイン・素材が豊富で、一度の食事で多くの食器を使うのが日本の食卓の特徴だそうです。
言われてみれば朝食などは別にして、ワンプレートで夕食をとることはほとんどない気がします。
定食屋やファミレスに行っても、いくつかの食器で一人前が出てきます。
この「多くの食器を使う」その上「デザインも素材もまちまち」という状況が、食洗器って本当に便利なの?という声につながっているのです。

食洗器で食器を洗うには、食洗器の中に食器を効率よく並べなくてはいけません。
この「効率よく」というのがポイントです。
2人家族ならあまり問題はないかもしれませんが、3人4人となっていくにつれ、形が違う複数の食器×人数分を食洗器に並べるのがとても困難に感じてしまうのです。
実際、新築を建てる際に食洗器を導入したにも関わらず使用していないという方は、このパターンが多いと統計が示しています。

せっかく導入した食洗器、使用するたびにストレスがかかるのはとても負担ですよね。
うまく使えば本当に便利な食洗器、特に共働き家庭には上手に利用していただきたい家電NO1です。

という事でここまで長々と書いてきましたが、最初のタイトル「食洗器はドイツ製を選べ!」のお話をさせていただきたいと思います。

日本のメーカー製品を強くオススメしない理由

理由はたった一つです。
日本のメーカーの食洗器は洗浄力・節水力・省エネ性能、その上価格も安くなっており問題はありません。
ただ一点、とてもコンパクトに作られています。
日本の住環境では仕方のないことと言えますが、無駄のないコンパクトなサイズが特徴です。
そのためパズルのように食器を並べる必要があり、これが食洗器を使わなくなる最大の理由であるためです。

キッチンにあまりスペースをとれない場合は仕方がありません。
しかし、せっかく注文住宅を建て、キッチンにこだわるなら食洗器のスペースを少し大きめに考えても問題はないと思います。

ドイツ製食洗器をおススメする理由

1:毎日使う物だからデザインがよい商品がいい

ドイツ製の食洗器ははっきり言って、デザインがとてもカッコいいです。
毎日使うもの、存在感の大きなものだからこそ好きなデザインを選べるのはとても魅力的です。

2:メーカーごとのカトラリートレイの種類の豊富さ

カトラリートレイと言われるとそんなに違うの?と思われるかもしれませんが、下の写真は日本のメーカーの写真(左)と、ドイツ製(ミーレ社)に写真(右)です。
いかがでしょうか。
圧倒的に右の写真の方が適当じゃないでしょうか。
この適当さが毎日使うものには必要だと思っています。
適当に並べてもきれいに洗ってくれる。
魅力的ですよね。

3:とにかく大容量。トレイが引き出せて入れやすい。

無駄に感じるほどの大容量が最大のメリットです。
余裕のあるスペースは適当に食器を入れることができます。
その上生活習慣が変わろうが、家族の人数が増えようが対応できるのが魅力。
トレイもぎりぎりまで引き出せるので、イライラすることなく食洗器に食器を入れられます。
食洗器に食器を並べるのは子供のお手伝いというお話を伺ったときは、「小さな子供でも大丈夫なんだ!」と感動しました。

4:家族構成の変化にも対応できる複数設定

例えば夫婦二人で家を建てられた場合、当初は二人分の少ない食器量に対応できる設定で食洗器を使用します。
子供が生まれ小さい頃は、2人とお子さんの食器量に合わせた設定。
お子さんが大きくなり食事量が増えた場合は、大量の食器量に合わせた設定というように、食洗器のグレードにもよるところはありますが、10前後の設定が使用できるようになっています。
大容量だけど少しの食器でも無駄なく洗える。
家族構成の変化や生活習慣の変化を考えて作られています。

5:アフターフォローも日本のメーカー製品同様

家事の負担や時間軽減を設計思想に持つドイツのミーレ社をはじめ、ドイツ製の食洗器は世界約100か国で販売されています。
世界で使用してもらうことが前提になっているので、アフターも日本のメーカーと何も変わりがありません。
0120から始まる電話に掛けると日本のメーカー同様、日本語で対応してもらえます。
もちろん家を建てた工務店にお伝えいただくと工務店が代行することもできるので、直接電話するのは不安だわーという場合は、ご連絡ください。

すごいなと思う点を最後にお伝えします。
ドイツ製の食洗器は元々20年は最低でも使用することを前提に作られています。
食洗器が電化製品という考え方の日本では驚きの数字ですが、最低20年毎日の稼働に耐えられるつくりです。
だからこそ家族構成の変化に対応することは必須事項でもあるのです。
そんなドイツ製の食洗器は廃盤後も15年はすべての部品が確保されています。
日本の廃盤後保存期間が約7~8年間と定められていると考えると、いかに長い時間かお判りいただけますでしょうか。

システムキッチンはカスタマイズできる!!

食洗器はドイツ製を選ぶことをおススメしましたが、ほとんどの新築住宅やリフォームではシステムキッチンを導入します。
このシステムキッチンは日本のメーカーの物がやはり使いやすくておススメです。

このような書き方をするとビルトインの食洗器をやめろという事か?と思われるかもしれませんが違います。
日本のメーカーのシステムキッチンに、ドイツ製の食洗器を導入することをおススメしています。
実は日本のメーカーのシステムキッチンは日本人の生活スタイルに合わせて作られているうえ、融通が利くようになっています
例えばPanasonicのシステムキッチンを導入した場合、食洗器だけミーレの食洗器に変えることが可能なのです。
※ただし施工業者が嫌がる場合はありますので、施工業者にご質問ください。
※カスタマイズが可能なのはPanasonicに限った話ではありません。他メーカーも可能です。

そんなことができるの!?と思われるかもしれませんが、私たちが新築を建てたり、キッチンリフォームを行う際はお客様のご要望に合わせて変更しているので余裕です。
私が担当させていただいたお客様はとてもこだわった家づくりをされる方が多く、オリジナルキッチンや、オリジナルに見えるキッチンなど多くのデザインキッチンを製作させていただきました。
オリジナルキッチンはともかく、「オリジナルに見えるキッチン?」と思われたでしょうか。

※食洗器はすべてミーレ、キッチンは造作から色々お施主さんのお好みに合わせて作っているのがQ1住宅部会メンバーが建てる家の特徴です。

そう、オリジナルに見えるキッチンです。
日本のメーカーのとても使いやすいキッチンの見た目を変える!こんなことも実は可能です。
下の写真はサイドのパネルをすべてタイルに変えています。
食洗器もミーレに変えていますが、日本の有名メーカー商品です。
実はかなり自由度が高く作られているのが日本メーカーのシステムキッチンです。

自分のライフスタイルや家族構成から本当に便利なものは何か。
何を変えればもっと使いやすくなるのかをぜひじっくり考えてください。

ショールームで見るべし!!!

ライフスタイルや家族構成にあった食洗器って?システムキッチンって?と思ったときは考えるのではなくショールームへどうぞ。
本やネットにあふれている情報ではサイズ感や使い心地の想像はできません。
目で見て触ってみて「これなら使える!」と実感しながら決めることが大切です。
悩んだときは本物に触れる。
これを忘れずに行動してください。

そして、食洗器を変えたキッチンや、パネルを変えたキッチンなど。
カスタマイズされたキッチンはなかなかショールームで見ることはできません。
そんな時はキッチンにこだわりのある工務店の完成見学会がおススメです。
主のいる家は、そのキッチンや食洗器を選んだ理由が明確にあります。
手で触れ、目で見て、実際の話を聞きながら生活をイメージできる絶好の機会です。
ぜひ食洗器って本当に使うの?と思いながら新築やリフォームを考えている方は、自分自身の感覚でつかむサイズ感と使い勝手を大切にして食洗器を選んでください。

まとめ>

いかがでしたでしょうか?
なぜこんなに「食洗器って本当に使うの?」という質問をいただくのだろうと思っていたのですが、「食洗器は便利だけど使い勝手が悪い」と考えている方が多かったという事ですね。

食洗器を有効に活用できるかどうかは、生活スタイルと家族構成に左右される傾向があります。
食洗器をどんな風に使いたいのかしっかりと考えて選ぶのが重要です。
また、これからどんどん生活スタイルが変わっていく、家族構成が変わっていくという方には最初から大容量で洗浄力が抜群なドイツ製をオススメいたします。
食洗器は毎日使ってこそのものなので、ショールームや見学会に足を運んで想像ではなく、実際に触れてみるのが重要ですね。

投稿者プロフィール

adhouse
「家は施主様にとって一世一代の買物」という言葉がありますが、私はそうは考えていません。



住まいは50年、100年先にも通用する構造の強さと、省エネシステムなどテクノロジーの進化に合わせて設備をアップデートできる仕組みさえ備えていれば、世代を超えて住み継ぐことができると私は考えています。

その子どもたちにまで大切に受け継いでもらいたいと願います。


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